5-1-2賃貸管理会社と賃貸仲介会社の違いは?それぞれの特徴・役割を解説
賃貸管理会社と賃貸仲介会社の違いは?それぞれの特徴・役割を解説
「不動産会社」といっても「売買、仲介、管理…」と色々な看板が出ていますが、賃貸経営に関係する会社をどう見分ければいいの?
それぞれの会社形態を理解した上で、良し悪しの見分け方を知ることが大切です。
賃貸運営代行の会社は、仲介業者・管理会社・仲介管理の3タイプ
賃貸経営をサポートしてくれるパートナー会社の代表が、部屋探しや集客活動を行う仲介会社と、賃貸運営を代行する管理会社です。どちらも大きな分類では不動産会社というカテゴリーに入ります。
しかし、「○○仲介(株)」とか「△△管理(株)」という社名を掲げている会社は珍しいかもしれません。
そのため、仲介なのか管理なのか、その両方なのか、業務内容を知って選ぶ必要があります。1つの会社の中に仲介と管理の業務が混在しているケースも少なくありません。
そこで、ここでは会社形態に即した見分け方について解説しましょう。
仲介・管理を業務とする会社は、概ね「仲介専業」「管理専業」「仲介・管理併設」の3タイプに分かれます。
それぞれの違いについて説明していきます。
仲介専業
入居者とオーナーとの間に立って部屋の賃貸借を媒介するのが仲介会社です。宅地建物取引業の認可を受けて宅建免許を持たないとできません。入居者側で部屋探しをサポートするのが“客付け仲介会社”、オーナーから集客を依頼されるのが“元付け会社”です。客付け専業の仲介会社はありますが、元付けになるのは仲介管理併設の会社であるケースが多いでしょう。
管理専業
入居者管理(集金代行、契約更新、契約終了事務など)と建物設備のメンテナンスなどの管理業務は、オーナー自身で行うこともできます。これが自主管理です。これらの業務をオーナーに代わって行うのが管理会社です。
初めから管理会社としてスタートした会社もありますが、元々はオフィスや店舗ビルなどの建物設備を管理していた会社を母体に賃貸住宅分野に進出したケースや、土地活用や相続コンサルティングを行う会社が運営管理を受託することになったケースなどもあります。
ちなみに、分譲マンションの管理組合から建物管理や会計出納、修繕計画の立案実施業務などを受託する会社は、マンション管理適正化法に基づいて国に登録する義務があります。
賃貸住宅についても、賃貸住宅管理業者登録制度がありますが、登録は任意です。
仲介・管理兼業
2つのタイプがあります。1つは、仲介業務を中心に行っていた会社が、物件を確保するためにオーナーに無償サービスとして管理業務を行うようになったタイプ。業歴の長い駅前不動産会社など、比較的古い形態といえます。2つめは、管理専業の会社が空室を埋めるために仲介業務も担うようになったタイプです。1つ目のケースで管理業務の重要性を意識して有償化した例もあるでしょう。
同じ会社内で部署を分けるケースと、グループ企業で子会社として分けているケースがあります。
どちらのタイプでも、仲介部門では入居者から仲介手数料を貰い、管理部門ではオーナーから広告料などの販促費を得ることを目指すため、物件を囲い込んで客付け仲介会社に情報を流さないおそれがあります。
つまり、オーナーにとっては利益相反になる可能性があることも知っておきましょう。