1-1-1安定した賃貸経営に欠かせない「空室対策」とは?効果的な8つの方法を紹介!
安定した賃貸経営に欠かせない「空室対策」とは?効果的な8つの方法を紹介!
賃貸住宅が借り手市場の今、全てのオーナー様にとって空室対策は必須になっています。では、マンションやアパートの空室対策にはどんな方法があるのでしょうか?どの空室対策を行えば効果的なのでしょうか?費用のかからないものから、費用のかかるもの、効果のあったリノベーション事例まですべてをまとめました!
借り手市場の今、ソフト・ハード両面からの空室対策が必須
戦後からこれまで、日本の不動産業界は需要増加を前提とした市場構造が続いていました。人口が増加する一方だった高度成長期は、供給より需要の方が多く、賃貸住宅は建てれば建てるだけ人が入りました。
しかし近年では、統計局が公表している人口推計にもあるように『15~64歳人口の割合は59.7%で過去最低』、 『70歳以上人口は97万9千人の増加で初めて2割を超える』(2018年の人口推計(平成30年10月1日現在))など少子高齢化が進んでおり、全国的に住宅ストックが過剰になった影響で、賃貸住宅の空室率が上昇しています。従来通りに退去後の原状回復リフォームを行っても、新しい借り手が現れないのです。築年数が古い物件や、立地が悪い物件だけではなく、比較的立地の良いアパートやマンションにもこのような現象が起こっています。
賃貸住宅も、ハードや立地が良いだけでは選ばれない時代になりつつあり、将来にわたって賃貸市場で生き残っていくためには、時代のニーズに合った、ソフト・ハード両面からの新たな「空室対策」が必要となっています。
空室対策とは?
空室対策とは、「賃貸住宅に空室を作らないために、賃貸オーナー様が行うあらゆる対策」のこと。具体的には、「退去があった部屋になるべく早く次の入居者を決めるための対策」や、「入居者になるべく長く入居してもらうための退去防止の対策」のことを指します。
空室期間が長引いて家賃が入らなくなれば、オーナー様には大きな打撃となります。いかに満室を実現し、それを維持していくかが賃貸経営の最大のポイントです。昔は原状回復工事はするが、あとは何もしないというオーナー様も多くいましたが、借り手市場の今、それでは賃貸経営は立ち行かなくなっています。
また、空室対策は、対入居者用、対仲介会社・管理会社用など様々な方法があるので、自身の物件に合った方法を慎重に検討し、実施することが大切です。
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空室を埋める!8つのアパート・マンション空室対策
では、具体的にどんな空室対策があるでしょうか。空室対策には、費用がほとんどかからないものから、費用をかける代わりに大きな効果のあった事例があるものなどがあります。所有する賃貸住宅の現在の状況にあった空室対策を選んでください。
【空室を埋める方法①】どんな人に入居してもらう?ターゲットの見直し
物件が溢れている現在、競合物件と同じような物件では差別化ができません。しかし、ほとんどコストをかけずに差別化を図れる方法があります。それが、ターゲットの見直しです。ペットを飼いたい入居者や増加傾向にある外国人労働者、高齢者、生活保護者など、ターゲットを絞る、逆に入居者の幅を広げることで、費用をかけずに空室対策が可能です。
【空室を埋める方法②】入居者の費用負担を減らす。家賃減額や更新料、敷金、礼金の値下げ・廃止をする
家賃や更新料などは下げることで収入が下がるため、慎重に行いたい空室対策です。そのため、敬遠される賃貸オーナーも多くいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、家賃の値下げや、敷金、礼金の値下げ・廃止はコストをかけずにすぐに行える空室対策です。
大事なのは、ただ家賃を下げるだけでなく、周辺の物件リサーチを行なった上で、適正な家賃に設定することです。また、家賃は継続的な収入源になりますが、初期費用の減額だけであれば収入源は一時的なものに抑えることができます。
【空室を埋める方法③】内見を増やす! 募集資料を見直す
2019年9月に株式会社リクルート住まいカンパニーが発表した『2018年度 賃貸契約者動向調査』によると、新しく部屋探しをしている人の不動産会社店舗への訪問数は平均1.5店舗、物件見学数は平均2.8件と、ともに過去最少。これまでも賃貸仲介会社に行く前に自分でインターネットを利用して部屋探しをする人は増えていましたが、引き続き増加傾向は維持されていくと思われます。
そのため、新しく部屋探しをしている人が、賃貸物件の検索サイトに掲載されているアパートやマンションに内見に行くかどうかは、そこに掲載されている情報や写真が判断材料になってきます。
掲載情報が古くなっていないか、写真がわかりにくくないか、入居者の気持ちになってチェック、見直しをしてみましょう。
また、最新の情報をわかりやすくまとめて資料にすることで、仲介会社も説明しやすく内見への誘導率もアップします。内見の数が増えるほど、入居が決まる可能性も上がります。
【空室を埋める方法④】内見が決まったら|共用部の清掃で入居率アップ
空室が続いている理由が物件の条件だけとは限りません。気付いていないだけで、内見をした時の物件の第一印象が悪く入居に繋がっていないケースもあります。第一印象を良くするポイントは3カ所の共用部。『エントランス』、『ゴミ置き場』、『駐輪場』を整備することが最も重要です。
【空室を埋める方法⑤】内見が決まったら|室内の内見準備をする
内見時の入居率アップ法は他にもあります。内見に来たときに、室内が綺麗であること、スリッパやウェルカムボードなどで歓迎されていることが伝わることなど、気持ちよく内見してもらえる環境を整えておきましょう。夕方以降に内見をするケースが増えているので、電気がつく状態にしておくことも重要です。
また、入居後のイメージがつきやすいように、家具を置いてモデルルーム化することもおすすめです。分譲マンションでは当たり前のようにされていますが、賃貸マンションではあまりモデルルームにしているところがなく差別化もできます。
【空室を埋める方法⑥】入居の窓口。仲介会社に頑張ってもらう
入居者が住まいを決めるときに、窓口になるのが仲介会社です。仲介会社の頑張りによって、空室が埋まりやすくなります。そのため、普段から仲介会社との関係性作りをしておくこと、広告料やマージンを多く払うなど、仲介会社に働きかけることが空室対策になります。
また、場合によっては管理会社を変えることを検討してみてもいいかもしれません。
【空室を埋める方法⑦】入居者に人気の設備を導入する
もはや入居者にとって必須のエアコンや近年人気の宅配ボックス、入居者無料Wi-Fiなど、入居希望者がインターネットを使って部屋探しをする時は、自分に必要な住宅設備にチェックを入れて検索をします。そのため立地や内装などの条件が当てはまっていても、その設備がないだけで検索結果に表示されないことがあります。
なので人気の設備が物件に備わっていない場合には、導入を検討してみるのも一つです。
また、ターゲットによって人気の設備が変わってきます。ターゲットが明確になっている方は、ターゲットにあった設備の導入を検討してみてください。
【空室を埋める方法⑧】リフォーム・リノベーションをして人気物件に
築古物件や入居者ニーズと合わない間取りになってしまった場合などは、費用がある程度かかりますがリフォームやリノベーションを行うことで人気物件に生まれ変わるケースがあります。大切なポイントをおさえて、リノベーションで失敗をしないようにしましょう。
リノベーション費用を抑えるには
多額な費用がかかるイメージを持たれている賃貸オーナー様もいるかもしれませんが、最近は多彩なサービスを提供する会社が増えており、費用を抑えることも可能です。
自分でDIY、ポイントを絞ったリノベーションでコスト削減
他にも、効果がでやすいポイントに絞ってリフォーム・リノベーションをしたり、ご自身でDIYリノベーションをされる大家さんもいらっしゃいます。
ユニットバスのリノベーション事例
3点ユニットは人気がないと言いますが、ちょっとした工夫で入居者の印象をアップさせることも可能です。
すぐに入居者が決まった! 実際に効果があったリノベーション事例
実際、2年間空室が続いていた部屋がリノベーション後、1週間で入居者が決まった事例や、入居者の確保、利回りアップができた事例などもあります。
費用対効果を意識したリノベーションを
リフォームやリノベーションをする際には、費用ばかりにとらわれず、家賃倍率やリフォーム利回りを意識して予算の目安を考えることが重要です。
じゃあどの空室対策を選べばいいの?事前にチェックするポイント
たくさん空室対策があるのはわかった。でも、どれを選べばいいのかわからないという方は、こちらの記事が参考になります。まずは、物件の状況や予算、目標を明確にしなければ、最適な空室対策が選べません。
入居者ニーズの調査
さらに大切なのが、入居者ニーズです。入居者のニーズがわからなければ最適な空室対策はできません。入居者のニーズを知るには3つの方法があります。
・ネットで調査する
・賃貸仲介管理会社へヒアリングをする
・物件周辺を足を使って調査する
ネットで検索するのはもちろん、賃貸経営オーナー様にオススメの便利なウェブサイトやアプリがあります。ネットでの調査であれば、物件が遠くにあるオーナー様でも調査が可能です。また、仲介会社は常に入居希望者と相対しているため情報を豊富に持っています。実際に物件の場所までいける大家さんは、自分の足で周辺を観察することで、どんな層の人たちが住んでいるのか、近隣には何があるのかなど、リアルな情報から入居者ターゲットがイメージできるでしょう。
長期目線では退去予防も重要
空室対策に何をすればいいのかイメージできたでしょうか。この記事の内容を参考に、ご自身の状況にあった空室対策を選んでみてください。また、迷ったときは、専門家に相談してみるといいでしょう。LEAFでは、さまざまな専門家へ相談することも可能ですので、ぜひ活用してください。
また、現在は空室がない、または少ないという賃貸オーナーも、空室に困ってしまってからでは対応が遅くなってしまいます。
常に空室対策をしておくことはもちろん、退去予防をして長期的に入居してもらえる環境づくりを意識してみてはどうでしょうか。